紫乃~murasakino~アート展『もりからのこえ とどけたくて』を振り返って準備編

紫乃~murasakino~個展『もりからのこえ とどけたくて』を振り返って準備編

Artistの
紫乃~murasakino~と申します。
SHI-NO と呼んでくださいね。

主にアクリル絵の具を使い
を描いたり
写真を撮ったり
花を活けたりすることで

本当の自分を表現
人を癒したり勇気づけたりすることを
ライフワークにしています。

詳しいプロフィールはこちらから

 

去る2021年4月20日~25日
愛知県の豊田市駅前にあります
アートギャラリー欅(珈琲香房
楽風(ラフ)内)
にて自身5回目の展示となる

Artist紫乃~murasakino~アート展
『もりからのこえ とどけたくて』を開催し
無事終了いたしましたのでご報告と共に
今回の展示の準備から展示期間中の様子まで
振り返りたいと思います。

展示を観に来てくださった方はもちろん
行きたかったけど観に行けなかったよ
という方、これからご自身でも個展を
開きたいと考えている方にも参考になったら
いいな。と思いますので是非最後まで
お読みくださいね

そもそも個展を開催する場所をどうやって決めたのか

作品を発表したいと考えていても
そもそもどこでやったらいいかわからない
ですよね。

ネットで情報はいくらでもあっても
それだけでは自分に合っているのかよく
わからないし、本当に知りたいこと
わからないのです。

案外、人からの情報にヒントが

私は昨年秋、愛知県豊田市にあります
豊田市民芸の森古民家と屋外である森の中
での絵画の展示を行いました。

民芸の森での展示についてはこちらから

こちらは公共施設ですので作品の展示販売
できません。しかし、展示を観てくださった
方の中には購入を希望される方も
いらっしゃいましたが次の展示の予定が
なかった
のでどうしようかと悩んでいました

しかしきっとご来場くださった方から何らか
情報が得られるのではないかと期待して
いました。

お二人から情報が!

すると

お二人から情報をいただけたのです。

初対面の方から

豊田市の広報の情報を見て、ネットで検索して
気になったので観に来てくださったという
若い男性
紫乃さんにピッタリだと思う
カフェ&ギャラリーがありあすよ。と教えて
くださり早速そのカフェに足を運びました。

そこは住宅街の一角でありながら
森の中に贅沢に佇むような素敵なカフェ
でした。

紹介してくださった方のおっしゃる通り
私の作品ともマッチしそうだなと思い
ました。

マスターこだわりの珈琲をいただいた後
ギャラリーの利用についてお話を伺い
持参した作品集も見ていただきました。

私の絵は抽象的なので論理的思考を好む男性
には理解しがたいものがあるようですが
マスターは細かく解説しなくても直感的
私の絵を理解されているご様子でした。

しかし、このギャラリーは人気で2年先まで
予約が一杯なのとレンタル料が私の予算と
合わないこと、レンタル料プラス売り上げに
対してもマージンが発生するというシステム
だということ。私の展示スタイルに対して
空間が狭い等々で断念いたしました。

高校の同級生が情報を

豊田市出身なので豊田市民芸の森に高校の
同級生が観にきてくれたのですがそのうち
の一人が豊田市駅前に昔から時々行く
カフェ&ギャラリーがあり、そこは
どうかなあ~と紹介してくれました。

興味があれば一緒に行くよ!と言ってくれ
たので是非!数日後にはそのカフェ
案内してもらいました。

いつもは腰が重くなかなか動かないたち
なのですがこういうお話しは別!

思い立ったが吉日とばかりに素早く行動
したです。しかも、同級生が一緒なので
心強い!

お邪魔してみると何と初めてではない場所
10年くらい前?に一度別の同級生達
久々の再会をしたカフェでまさか自分が
個展をすることになるとは・・・

明るくて広い店内、カフェスペースの
一番奥がギャラリースペースになって
いました。

彼女は一人でゆっくりしたい時に来る
と言っていたのがわかる落ち着いたお店
でした。

何食わぬ顔でサイフォンで一杯ずつ入れて
下さったコーヒーを頂きながら店内の
雰囲気を一通り見ていると同級生が

「どうする?お店の人に声かける?」

「う、うん・・・」

初めての会話は緊張するのです。

彼女はお店の方に私が高校の同級生
今絵を描いていて作品を発表する場
探しているので楽風さんはどうかと思い
連れてきた旨伝えてくれました。

3月は豊田市のアートイベントで会場を
お貸しするが4月ならまだ空いています
とのことでしたがその場では予約せず一度
検討させてもらう事にしました。

コロナの影響を見極めたかったのと、この
スペースで構成できるか検討したかったの
です。

とよたまちなか芸術祭でお世話になる奇跡

豊田市市役所へ

楽風さんにお邪魔した翌週また豊田に行く
用事がありその際に以前から一度
市役所の文化振興課にこれからのアート
活動にあたり補助金の相談をしてみるといい

これまた、民芸の森初めてお会いした方
アドバイスしてくださっていたので市役所
尋ねてみることにしました。

そこで私が民芸の森でどんな展示をし
観にいらっしゃった方にどんな影響を与えた
のか熱く語っていたところ補助金のお話は
すぐに申請できるものはなかったものの
3月にある豊田市主催のアートイベント
『とよたまちなか芸術祭』に飛び入り参加
できることになったのです。

それは年末も押し迫ったある日
市役所の担当の方から1通のメールが・・・

まちなか芸術祭の参加者が一人キャンセル
になったのですが、パンプレットの印刷の
関係ですぐに返事を頂かなくては
いけませんが紫乃さん参加しませんか?

「やります!」

珍しく即決して参加させていただける事に
なったのです。

『とよたまちなか芸術祭』は前年まで
行っていた一ヶ所の会場で大勢の作品
展示するという形を改め、コロナ禍でも
アートの動きを止めるな!をコンセプトに
駅前点在するお店に作品を展示し観覧者
街中を巡るスタイルの豊田市主催アート
イベントです。

そして私は当初、洋服屋さんの1階
ガレージでの展示を指示されていたのですが

どういう兼ね合いか急遽楽風(ラフ)さんの
中にあるアートギャラリー欅にて二人の作家
さんと三人で展示させていただくことに
なりました。

この時点ではまだ、楽風さんでの個展を開催
するか決めかねていたのですが、マスターも
奥さんもこのご縁を大変喜んでください
ました。

『まちなか芸術祭』に参加して

 

まちなか芸術祭に参加してお店の方にも
実際の作品を観て気に入っていただけ
ましたし、一度展示させていただいたので
勝手もわかりました。お客さんの雰囲気
何となく掴むことができました。

何よりずっといても居心地のよいお店
カウンターで一人でいるのが苦手な私でも
マスターや常連さんが温かく迎えて下さる
雰囲気が伝わってきてここなら個展が
できると思い、改めてコロナも落ち着きを
みせるだろうと4月の予約をお願い
しました。

開催日とテーマを決める

 

日程を決める

日程を決めるのは今は特に重要だと考えて
います。コロナの感染者数の変動
社会活動も大きく影響を受けます。

せっかく準備してもいきなり中止という事も
十分あり得るからです。

あと、ゴールデンウイークは狙い時のような
気がしますが、ようやく緊急事態宣言が
明けさあみんな出かけよう!という
雰囲気になれば誰も近場の個展には足を
運ばないだろうと思ったのでそこも避け
4月の中旬をお願いしたところ、グルグル
悩んでいるうちに希望の週は埋まって
しまい翌週に展示することになりました。

これがとでるかとでるか・・・

準備

さあ、日程が決まれば本格的に動かなければ
いけません。キュッと身が引き締まる思い
です。

コンセプトを決める

今回のコンセプトはどうしよう~
これがいつも悩みの種です。

『あなたも わたしも アーティスト』

私の一番根っこにあるのは
『あなたも わたしも アーティスト』という
もので作家だけがアーティストなのではなく
観に来てくださった方の中にある
アーティスト性に気が付いてもらいたい!

というものなのですがこれが伝わるように
するにはどうしたらいいか?

また、自然との一体化した表現も私の中心。
これをどう表現するか?

グルグルの日々が続きます・・・

『もりからのこえ とどけたくて』

普段は森の中自分で手作りした家で生活
している私。いつも自然に耳を澄ませ自然
からもらう目には見えないけれど存在して
いるエネルギーを誰もが認識できるよう
色に変換するのが私の役割かな?と感じて
制作しているので

『もりからのこえ とどけたくて』
にしよう!と決めました。

『も り か ら の こ え』って??

しかし、”もりからのこえ”って何?

もちろん、何か聞こえてくるわけでは
ありません

森は何を言いたいんだろう・・・

ぐるぐる・・・

・・・

・・・

森は自然 人間も自然

みんな根っこのところはひとつ
だから一つになりたいんじゃないか

コロナ禍ディスタンスが叫ばれて
いますが人間は本来人とも自然とも一つに
なりたいとの欲求があるのではないか。

それなら現実社会では自然と隔離された
生活、人とも距離を取らざるを得ない生活
の中
アートの世界だけでも一つになる
いう感覚を味わえたら欲求が満たされ
心が癒されるのではないか・・・と考え
ました。

DMを作成

コンセプトが決まればDM作りです。

DMイラストレーターを使って自分で
で作り、ネット印刷のキングプリンターズ
に依頼しました。

完全データ(印刷できる状態のデータ)
の作り方が初心者目線で解説してくれて
いるので重宝しています。

DMで大事なのはパッと見て何かいいな。と
感じてもらえることだと思います。

ハガキサイズの中で載せられる情報は限られて
いるので第一印象を大切にしています。

後は会期会場がわかりやすいよう配置します。

もう一つ大事にしているのはDMだけど飾って
おきたいと思われることです。ですので
表面は写真をメインにして情報をあまり
載せない
ようにも工夫しています。

ちなみに、今回は自分で撮影した写真作品
DMに使いました。

今回は500枚依頼しました。
400枚でも500枚でも同じ値段です。
しかも大量の予備も送られてくるので
結構な毎数です。

作品を選択

さて、いよいよ作品を選択します。

もりからのこえ”=”ひとつになりたい

想定したので作品の中でも溶け合った
雰囲気が出るものを選択したり新たに
制作しました。

また、4月中旬の開催なので初夏の
さわやかさが出るものや(季節を少し先取り)
毎回観に来てくださる方にも十分
楽しんでいただけるよう最近展示したもの
ではない作品を中心に選びました。

また、今回は絵画作品だけでなく写真作品
陶芸作品Tシャツにペイントした作品
展示して、表現の幅を観ていただければと
いうのと同時に別の分野に思える作品もすべて
私という存在から絵の具カメラなどの
を通して現れた同じものなのでそれらを
溶け合わせ新たな表現ができたら・・・
と考えました。

細かな準備

個展をするには作品を準備するだけでは
開催できません。それまでにいろいろな
準備が必要です。

DMを郵送&お店に置かせてもらう

まず、今までの個展に来てくださった方
DMを郵送しました。

始めの頃は手書き宛名を書いていましたが
そろそろそれでは追いつかなくなってきた
ので、宛名シールを作成しました。

あとはもちろん展示会場である楽風さんに
置かせていただきました。

こちらは一ヶ月前に開催された
『まちなか芸術祭』というイベントに足を
運んで下さった方にもお渡しできるよう
早めに準備しておきました。

また、このイベントの際に食事した近隣の
お蕎麦屋さんや芸術祭で最初に展示予定だった
おしゃれな服屋さんにも事情をお話してDMを
おかせていただきました。

勿論
常にDM持ち歩くようにして興味を持って
くださった方に直接お渡ししたり、
名古屋にある画材やさんの世界堂や個展会場
近くで画材を買った時もDMを置いていただけ
すか?とお願いしました。

大体快く置かせていただけます。

ワークショップ準備

昨年の民芸の森での展示の際初めて
ギャリ―トークとワークショップを開催した
のですがこれが思いのほか好評でしたので
今回の展示の際もワークショップを開催
しようと決めました。

『あなたも わたしも アーティスト』を体験

私の中心のコンセプト『あなたも わたしも
アーティスト』ワークショップを通して
体験していただこうと考えました。

前回は切ったり貼ったりの工作的な要素でした
ので今回は実際にアクリル絵の具を使い
絵を描いて頂くことにしました。

ハガキに絵を描き額に入れる

ハガキサイズの紙に誰でもアート作品が描ける
よう3ステップ
完成するように工夫しその
作品をすぐに家で飾っていただけるように
も用意しました。

また、ワークショップの案内(A4サイズ)や
紙、絵の具、ビニール手袋、テーブルを養生
する
為の段ボール等準備しました。

一番大事なのは、ワークショップで皆さんに
楽しんでもらえるか?これは5歳の甥っ子
練習台になってもらい試してみました。

彼は私が用意した見本を飛び越えて素敵な
作品を描いてくれ、本人も大変気に入って
くれたのでこれで大丈夫だなと自信
得ました。この様子をあらかじめSNS
公開したので、その映像を見てやってみたく
なったとも言われました。

キャプションやプロフィール、看板の作成

まだまだ準備は続きます。

個展の際には作品に合わせキャプションという
作品名画材サイズ作成年月日、販売する
際には値段を書いた小さな札をつけます。

これはエクセルで作成し印刷した物をノリパネ
いうシール面がついた薄いパネルに貼り付け
カッターで一枚ずつ切り取りました。

そして両面テープを裏にあらかじめ貼り
搬入時に展示する壁にくっつけます。

また、プロフィールも作成し同じように
ノリパネに貼り付けました。

また、お店の入り口個展が開催されている
ことを知らせるための案内を掲示できるよう
DMと同じ写真でA4の案内を作成し
これをに入れイーゼルに立てかけました。

アンケート用紙と御礼代わりのお守り作成

個展というと芳名帳を用意するかと思います。

私も初個展の際はノートを用意してご来場者に
お名前とご住所を書いていただけるように
しました。

しかし、この形式だと知り合いの方は記名
したり、メッセージを書いてくださったり
しますが、たまたまフラッと来た方には
なかなか書いていただけないですし
一人が書いていると次の方は待たなければ
いけないです。

ですので、前回の展示の際は
アンケート用紙を用意してそこにお名前
ご住所、メッセージを書き込んでいただき
その都度回収することにしました。

その際アンケートの御礼に手作りのしおり
を用意しました。今時しおりは微妙かな?と
思っていたのですが一枚一枚違う絵柄
手描きのしおりは大人気で家族でご覧になった
方も代表者アンケートに答えるのではなく
子供さんも全員書いて皆さん好みの絵柄
楽しそうに選んでいらっしゃいました。

また、個展後に出会った友人も大事にしおりを
手帳や携帯に挟んでくれていました。

今回はアンケートの御礼を用意する予定では
なかったのですがそれだけ喜んで
いただけるなら・・・
ということで急遽プレゼントを用意することに
しました。

そして、皆さんがしおりを大切に扱って
くださっていたのでより長持ちするよう一枚
一枚透明の袋に入れておまもりとすることに
しました。これを100枚用意しました。

アンケートの内容

  • 印象に残った作品(選択式)
  • どうやって今回の展示を知ったか
  • 紫乃の展示は何回目か
  • 氏名
  • 住所
  • メッセージ
  • 次回の個展のお知らせ

アンケートを書く作業は面倒なものなので
なるべくシンプル簡単な質問にして
チェックを打ってもらうだけにしています。

そうすると大体の方がすべて記入して
くださいます。

額縁の準備

今まではシンプルな1種類の額で対応して
いましたが、せっかくなので絵に合わせた
額を新調しようと思い作品持参で名古屋の
高山額縁さんを訪れました。

何枚も額を出して頂き絵を合わせピッタリ
の物を見つける事ができました。

その他の準備

私は絵をただ壁に展示するというよりは
空間を演出するような展示スタイルなので
構成を考えました。ましてや、今回は絵画
だけでなく、陶器写真もあるので複雑です。

頭の中だけで考えていると、まとまらないので
ノートに大体の会場のサイズを描き鉛筆書き
おおよその配置を描きます。

実際に部屋の中に絵を並べつつ、ノートに
イメージを描いていくと更にやりやすいです。

これをやっておくと搬入の際スムーズです。
もちろん実際会場に飾ってみると窮屈だったり
足らなかったりしますが臨機応変その場で
対応します。

あと、森のイメージを少しでも出したいので
搬入前日大き目な木の枝ノコギリで切り
余分な枝を落として切り口を割りたっぷりの
水に浸しておきました。

  • 領収書
  • 収入印紙(5万円以上は領収書に
    200円の収入印紙が必要)
  • おつり
  • 梱包材
  • 紙袋
  • ハサミ
  • カッター
  • セロテープ
  • ゴミ袋etc.

これらも準備します。

搬入

 

搬入は午前中なので前日に枝以外はすべて
車に積み込み当日バタバタしなくてもいいよう
にしておきます。

一人で搬入するつもりでいましたが見かねた
母が手伝ってくれました。

お店から20メートル程離れた場所に車を停め
荷物をすべて会場内に運びます。

母には荷ほどきをお願いし、私はセッティング
開始!まず大まかな骨格作りでテーブル
パテ―ションボックスなどの位置を決めます。

前日用意した大きな木の枝も先に活け会場
対するバランスを見ます。

そして正面の壁面の大きな作品から
(今回は30号キャンバス)配置をして
だんだん小さな作品をバランスを見ながら
置いていきます。

正面が決まれば左右の壁面に移ります。

最後陶器やTシャツなどを配置しました。

空間作りを大切にしているので、なるべく
離れた位置に立ち全体としてのバランス
取ります。

母にも相談しながら高さ
決めたり展示する作品をどれにするか
選んでもらったりとただ手伝ってもらうと
いうのではなく、母の感覚を使って参加
して楽しんでもらおう意識しました。

これも「あなたも わたしも アーティスト」
の考えからのことです。

おかげさまで母が作品の配置を考えた所を
褒めて下さる方がいてそれを後日伝えると
嬉しそうにしていました。

全部搬入し終わったあと楽風さんのマスター
じっと眺め

鳥肌が立ちました。たくさんの人に観て
もらいたいな~としみじみ言ってください
ました。

 

もりからのこえとどけたくて 本番編こちら

 

 

コメント

  1. […] 『もりからのこえ とどけたくて』準備編を 観ていない方はそちらもどうぞ。 […]

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